いま京都で多様な交流を通じてまちをよりクリエイティブにしていこうと、オープンファクトリーなどを実施している「DESIGN WEEK KYOTO / デザインウィーク京都」が5年目を迎えました。
様々なモノづくりに携わる素晴らしい職人がいるまち、京都。しかし実際にほかの人がその現場に触れ、職人の思いやモノづくりの背景などを知る機会はまだ少ない、そして京都でイノベーションを起こす為にも横のつながりが必要だと、モノづくりの現場をオープンにし交流を促進するこちらの取り組みが始まりました。
このような交流がすでに盛んだったアメリカのポートランドを視察し、その経験を踏まえて2016年よりスタート。比較的観光客の少ない時期に行う事でゆっくりと時間をかけて交流できるだろう、またその様な時期には観光以外の目的を持った人々がまちを訪れるようになればと、毎年2月に行われています。
そんな彼らのマインドは「OPEN YOUR SIGHTE」という言葉に表れています。モノづくりの現場(SITE)を公開するオープンファクトリーを実施し、国内外からモノをつくる人、つかう人、伝える人が集まり交流する事でお互いの視野(SIGHT)を広げる、そんな中で思わぬ化学反応が生まれるかもしれない―。
実際にメディアで取り上げられ話題となった「ドローン仏」(上の動画にも登場している浮遊する仏像)をはじめ、様々な物やアイディアが生まれているのです。
(2019年の様子)
参加者は約1割が海外の方。国内でも遠方の方が興味を持って足を運ぶなど、毎年のべ約1万人もの人々が参加しているそうです。学生の方も多く、実際に現場を見て交流する事で就職につながった事例なども生まれています。
2019年6月、「デザインウィーク京都2020 キックオフ説明会 in宇治」が開催され(その時の様子はこちら)、9月には宇治市内で4箇所を巡る工房ツアーと交流会が行われました(その時の様子はこちら)。
また活動の一環として、2019年7月には「CRAFTTHON 2019 / クラフトソン」が開催され(その時の様子はこちら)、9月には中間報告会が行われています(その時の様子はこちら)。
そしていよいよ2月23日(日)~3月1日(日)開催の「DESIGN WEEK KYOTO2020」、2月22日(土)のオープニングイベント「関西オープンファクトリーフォーラム」などについての記者発表が、2020年1月16日(木)に京都信用金庫本店で開かれました。
5回目となる今回はクラウドファンディングを実施(興味のある方はこちらをご覧ください。期間は1月31日までです。)しているほか、地域を宇治・亀岡にも拡張し、参加社も過去最大の47社となっています。また町工場から酒蔵まで、これまで以上に多種多様な分野に広がりを見せており、さらに面白くなっていきそうです。
また記者発表当日、金属精密機械加工及び治具の会社「株式会社ナンゴー」(宇治市)にて工房見学が行われました。
(「DESIGN WEEK KYOTO / デザインウィーク京都」のツートンカラーに仕上げられた「ナンゴー彫り」。焦点をずらして実物を眺めると立体画像が浮き上がって見える特許技術です!)
鉄で鉄を削る現場など、普段は目にする事の出来ない光景に参加者からは驚きの声が上がっていました。
工房見学の後には様々な視点から意見交換が行われ、話題はモノづくりだけにとどまらず社内の働き方などについても及びました。
さてさて、気になる「DESIGN WEEK KYOTO 2020/ デザインウィーク京都」の予定ですが、次のとおりとなっています。宇治市内での開催もあるので、興味のある方は参加してみてはいかがでしょうか。視野(SIGHT)の広がる体験が出来るかもしれませんよ!
オープンハウス
- オープンファクトリー(42ヶ所がオープンし、モノづくりの現場で交流促進)/サテライトイベント「DWK クロス」(5件)
- ※交流を目的とした展示・カンファレンス等の各種イベント
インフォメーション&特設展示・販売
- 【ワコールスタディホール京都 1F 特設会場】
- 日時 2月24日(月・祝)~29日(土) 10:00~20:00(曜日によって異なります。)
- 住所 京都市南区西九条北ノ内町6 ワコール新京都ビル
- ※DWK 期間中、1階特設会場にインフォメーションブースと販売スペースを設置。
- ※オープンファクトリー、サテライトイベント「DWK クロス」の情報発信のほか、オープンファクトリーに参加している工場・工房が手がけたこだわりの品の展示・販売も開催。
- 【MTRL KYOTO(マテリアル京都)】
※こちらの会場では販売は実施されません。 - 日時 2月23日(日)~3月1日(日) 11:00~20:00(土日は19:00まで)
- 住所 京都市下京区本塩竈町554
(地下鉄「五条」から徒歩10分、京阪「清水五条」から徒歩5分) - ※MTRL KYOTO(マテリアル京都)は、クリエイティブワークを必要とする全ての人が利用できる、オープンな空間です。
- ※DWK2020の期間中、工房で使用される道具の展示やトークセッションなど、DWK2020をより深く楽しめるイベントを開催予定。
オフィシャルイベント
- 【関西オープンファクトリーフォーラム】
(共催:近畿経済産業局) - 日時 2月22日(土)15:00~17:30(受付 14:30)
- 場所 ワコールスタディホール京都 2F
- 参加費 無料
- ※関西各地でオープンファクトリーイベントの運営に関わるキーパーソンによるディスカッション。関西地域内での交流の促進、そして2025年の大阪・関西万博に向けての機運醸成を図るイベントの第一弾として実施。
- 【オープニングパーティ】※コロナウィルスの影響により中止
- 日時 2月22日(土)18:00~20:00(受付 17:30)
- 場所 ワコールスタディホール京都 1F
- 参加費 DWK2020オープンハウス参加社 1,000円/コミュニティメンバー・パートナー1名まで無料/それ以外の方 3,000円
- ※「DESIGN WEEK KYOTO 2020/ デザインウィーク京都」のスタートを飾る、オープンファクトリーとサテライトイベントの参加社、運営関係者等が集うレセプションパーティ。
- 【「クラフトソン 2019」成果発表会】
- 主催 京都府
- 企画・運営 DWK実行委員会
- 協力 宇治市、宇治商工会議所
- 日時 2月24日(月・祝)13:30~15:30(受付 13:00)
- 場所 宇治市源氏物語ミュージアム
- 参加費 無料
- ※日本各地からクリエイターらが集い、京都の工芸と融合した画期的なプロダクトを開発していくプロジェクト、「クラフト」×「ハッカソン」=「クラフトソン」。「京くみひも」と仏具「おりん」をテーマとした「クラフトソン2019」を勝ち抜いた2チームによる最終発表会です。台湾のクリエイティブエージェンシー「Howdy Creative」代表Jay Huang氏によるレビューとゲストトークも実施。
- 【クリエイティブセッション Vol.9―台湾の工芸とデザインの現在と可能性―】
- 日時 2月25日(火)18:30~21:30(受付 18:00)
- 場所 The World Lounge Co&Co KYOTO
- 参加費 DWK2020オープンハウス参加社 ・コミュニティメンバー・パートナー 1,000円/それ以外の方 2,000円
- ※クリエイティビティの高さから近年、世界中で注目を集める台湾。ゲストに台湾の工芸とデザインの融合、そして日本との交流活動に力を入れる台湾のクリエイティブエージェンシー「Howdy Creative」代表Jay Huang氏をゲストに迎え、台湾の工芸やデザインの現状と可能性について講演とトークセッションを実施。
- 【クリエイティブセッション Vol.10―サステナブル・ビジネスから考える染織産業の未来―】
- 共催 一般社団法人サステナブル・ビジネス・ハブ、IDEAS FOR GOOD
- 日時 3月1日(日)15:00~17:30(受付 14:30)
- 場所 MTRL KYOTO
- 参加費 DWK2020オープンハウス参加社 ・コミュニティメンバー・パートナー 1,000円/それ以外の方 2,000円
- ※「サステナブルファッション」への取り組みが急務として世界的に広がる現代。テキスタイルビジネス研究の第一人者である徳山大学の大田康博教授らをゲストに迎え、未来のファッション業界の在り方を談義。
- 【クロージングパーティー】
- 日時 3月1日(日)18:30~21:00(受付 18:00)
- 場所 MTRL KYOTO
- 参加費 DWK2020オープンハウス参加社 ・コミュニティメンバー・パートナー 1,500円、それ以外の方 2,000円
- ※オープンハウス参加社、コミュニティメンバー、パートナーが一堂に会し、DWK2020 の最後を飾るクロージングパーティー。
- 【オフィシャルツアー】
- オープンファクトリーに参加する工房・工場のうち数ヶ所をDWK のスタッフが案内するオフィシャルツアー。効率よく複数のオープンファクトリーを回る事ができるだけでなく、DWK2020にまつわる話や工房に関するエピソードが満載の「京都のモノづくり」をより深く知る事ができるツアーです。
- ツアー内容(予定)
Course A 2月23日(日)京都市内(4ヶ所)
Course B 2月28日(金)京都(2ヶ所)+宇治(2ヶ所)
Course C 2月29日(土)京都(2ヶ所)+亀岡(2ヶ所) - 料金 7,500円
- 各日定員 8名
- ※移動はタクシーまたはマイクロバス
- ※昼食などツアー中の飲食費はご自身での負担となります。
◆DESIGN WEEK KYOTO のHPはこちら
◆期間中に同時開催されるイベント
・デザインウィーク京都2020 工場・工房見学ツアーin宇治(宇治市のHPをご覧ください。⇒こちら)
・Kyoto Crafts Exhibition “DIALOGUE”(HPをご覧ください。⇒こちら)
(※事前予約の有無や開始時間などイベントによって参加方法が異なりますので、事前に確認しておきましょう。また、コロナウィルスについての注意事項等も事前にご確認ください。)
※記事の内容は2020年1月17日時点のものです。
◆ALCOではtwitter、facebookで記事の更新をお知らせしています。是非フォローして下さいね!