2021年8月21日(土)に行われた「お茶と宇治のまち歴史公園」(京都府宇治市菟道丸山203-1/京阪宇治駅横)の開園式典で行われた「テープカット」が、宇治を感じると話題になっています。
遠目で見ただけでは気付かないかもしれませんが、今回行われたのは従来のテープカットとは違うんです。
今回行われたのは「封切りのセレモニー」と呼ばれるもので、テープを切るのではなく、結ばれた紐をほどきます。
「封切りって?」と思われたかもしれませんね。
実はこれは、伝統的な「茶壷口切ノ儀」(※)にちなんだやり方。
※5月初旬頃に摘み取られた新茶を茶壷に入れ、紐で封印して約半年間熟成させ、秋に茶壷の口を切り茶を味わう。「茶壷口切ノ儀」が行われる(現在の)11月は「茶人の正月」とも呼ばれる。
今回は「お茶と宇治のまち歴史公園」を茶壷に見立て、いっせいに封印が解かれました!
紐は紅白のくみひもで、帯に巻く時の結び方を応用し、横に引くとほどけるように結ばれました。
紅白の飾り花はちりめんで作られていて、こちらもまた宇治らしい「お茶の花」のデザイン。
お花の中央には「お茶と宇治のまち歴史公園」のロゴマークと同じ結び紐が付いています。
これらは「昇苑くみひも」(宇治市)のくみひも、「京都 夢み屋」(伏見区)のちりめん、「永野染色」(宇治市)の染色の技術を合わせて作られたもの。
来賓の方などが胸に付けておられたお花も同じようなデザインで、下に付いているリボンは茶巾を染色したものだそうです。
こちらの胸章は今後も宇治市の式典で使われる予定だということ。また目にする機会があるかもしれませんね!