気持ちいい原っぱに、圧巻の観月橋!
広~い池に、異彩を放つ巨石群!
今回はそんな魅力たっぷりの「けいはんな記念公園」(京都府相楽郡精華町精華台)をご紹介します。
「なるほど!」がいっぱいの園内を散策してみてはいかがでしょうか?
目次
- 「けいはんな」って?
- いざ、水景園へ!
- まるでマジック?
- お殿様も「里山っていいな~。」
- 水のある空間を楽しもう!
- 圧巻の観月橋
- はるばるやって来た巨石たち
- 紅葉谷にもヒミツが色々
- また何度でも来よう!
- 施設概要
「けいはんな」って?
「けいはんな」ってよく聞きますよね!これは京都府・大阪府・奈良県のこと。
京都・大阪・奈良にまたがる「京阪奈(けいはんな)丘陵」には、国のプロジェクトとして進められている「けいはんな学研都市」があります。(ちなみに東は「筑波研究学園都市」!)
「けいはんな記念公園」は学研都市の中央公園としての意味合いもあり、地域の人々の憩いの場にもなっているんですよ!
いざ、水景園へ!
公園には広~い広場(無料区域)があり、子供たちが遊べる遊具広場やじゃぶじゃぶ池などもあります。
そこから歩いて、いざ水景園へ!その道中がまた楽しいんですよ~。
こちらは里山の雰囲気あふれる「谷あい」のエリアで、小径の両側には竹が植わっています。
すぐ横には小川もさらさら流れていて、大人も子供もなんだかウキウキ。
てくてく歩いて、水景園に到着です!
まるでマジック?
水景園は「回遊式日本庭園」と言って、歩いて巡ることを想定してデザインされています。
何も考えずに歩いているだけで、ふと絵画のように美しい景色に出会えて「ラッキー!」と思ったりしていたのですが、実はこれも計算されていたみたい!
「視点場」と言って、「ここぞ」という景色が素晴らしい場所に絶妙なアングルでベンチが置かれていたり、たくさん並んだ沢飛び石の中に大きな石が置かれていて、自然とそこで立ち止まって景色を眺めたくなったり。(「ラッキー」じゃなかったんですね!スイマセン…。)
さらに池が琵琶湖に見立てられていたり、竹垣が大文字山に見立てられていたり、紅葉谷では「縮景」の技法を用いて楓泉峡が表現されていたりと色々楽しいです!
ほかにも色んなヒミツがあって、気付かないうちに「楽しい!」と思う方へ誘導されていて…何だか華麗なマジックを見ている気分になりました!
お殿様も「里山っていいな~。」
そんな水景園では、「里山」を取り入れた風景が楽しめます。
里棚田や水景棚、里山林などはもちろん、赤くて美しい幹肌の赤松(かつて里山樹木と言えば「マツ」だったそうです!)、空間を区切りながらも奥の景色を感じられる竹穂垣などなど、周りを良く見ると「あ、ここも里山っぽい!」と、色んな所に発見があります。
(ちなみに無料区域の広場も段々になっていて、棚田の形をしています!)
観月楼(ギャラリーなども入っている建物)の奥には竹林と茅葺の東屋があって、そばには柿の木も植えられていて…まるで昔話の世界みたい!
里山っていいな~。
でもそんなほのぼのとした風景って、昔はどこにでもあったはず。それをわざわざ庭園に表すって、現代ならではなのでしょうか?
…と思っていたら、そんな事はないそうです!
昔は昔でお公家さんやお殿様など身分が高い人達が、庭園に表現された里山風景などを楽しんでいたということ。
「えっ、里山ってそんな感じだったの?」とちょっと意外で面白い!昔の日本を想像してみたら世界がぐ~んと広がりました。
水のある空間を楽しもう!
さてさて、こちらの水景園ではその名の通り、水のある景色を楽しむ事ができるのも特徴的です。
大きな池は公園のために造られたのかと思いきや、実は公園ができる前からあった2つのため池を利用して造られているそうです。
上の永谷池から下の池まで棚田の段々を思わせる水盤がつないでいて、この景色がまた、とっても良い感じ!
寒い季節には池にマガモなどもやって来て可愛いです。
沢飛び石を渡るのも楽しいし、特にお子さんなどに人気があるという鯉のえさやりは、大人がやっても楽しそう。(たまには童心に返ってみよう!)
あ、そうそう。
沢飛び石の中には「視点場」があると先ほどお話しましたが、石の並び方にもヒミツがあるようです。
よく見ると真っすぐには並んでいなくて、渡っているうちに体が色んな方向を向いて、色んな景色を楽しめるようになっているみたい!
水景園を訪れる際は、ぜひ沢飛び石を渡りながら周りの景色を楽しんでみてはいかがでしょうか?(落ちないように気をつけて!)
圧巻の観月橋
そして、こちらの観月橋!長さは123メートルもあるそうで、なんとも圧巻です。
ずっと「現代アートみたいでカッコイイ!」と思っていたのですが、京町家の格子をモチーフにデザインされているそうですよ!(そう聞くとますます格好良く見えてきました。)
橋の役割があるのはもちろん、里棚田などのある「里のゾーン」と巨石群のある「大地のゾーン」などを分ける結界の役目も果たしているそうです。(なるほど!)
「用と景」と言って、実用性もデザイン性も考えられているみたい!
さらに橋の上を歩くと見晴らしがよくて、開放感があって気持ち良い!秋には真っ赤に染まった紅葉谷を贅沢に見下ろす事もできます。
橋に近づいて下から見るとまた違った面白さがあって、巨石群のある辺りなどからは橋越しの景色も楽しめます!
はるばるやって来た巨石たち
さて、その「巨石群」ですが、荒々しい自然を表現しているそうで、こちらもどこかアートを感じます。
使われているのは岡山県の犬島という島から船とトレーラーではるばる運ばれやって来た、大きな御影石の錆石たち!
巨石の端に何本も短い溝が入っているのは、石を割る時にできた「矢穴」というものだそうです。江戸時代からすでにあった技法で、矢穴を使うときれいにパカッと割れるのだとか!
このゾーンを歩いていると、あえて木や岩で視界が遮られている所に出くわしたりしてアドベンチャー感も味わえます。
「この先に何が待っているのかな?」とワクワク感が高まって、先へ進むと広がる景色に「わあ~っ!」と感動もひとしお。
この公園って、人の心理を知りつくした方がデザインされたのでしょうか?
紅葉谷にもヒミツが色々
紅葉の季節には、水景園のライトアップも行われます。
水面に映る紅葉や観月橋がとってもキレイで、紅葉谷では滝と紅葉の共演も楽しめますよ!
そしてやっぱり、そんな紅葉谷にも色んなヒミツがあるんです。
たとえば滝口が木の枝で上品に隠されていたり、池の中に石が置かれていて、水の流れの変化(落ちる・流れる・受けて流す・止まるなど)を楽しめたり、道が旋回しているので自然と周りの景色を眺めたくなったり!
さらに自然の多い場所と奥にある建物「観月楼」の間には、たっぷりと空間をとった格子状の構造物があります。これはデザインが美しいだけでなく、人工物と自然物を緩衝させる役割もあるそうです。(確かにきれいなグラデーションみたいになってます!)格子が額縁の役割をして、紅葉を絵画のように眺められるポイントもあるんですよ!
そしてその紅葉もぎゅうぎゅう植えるのではなく、あえて奥の景色が感じられる「透過性」が重視されているそうで、心地よい「間」が楽しめたり、歩くと景色が変わっていったり、気持ち良い構図の写真が撮りやすかったりするそうです。
また何度でも来よう!
こんな感じで楽しいポイント盛りだくさんの、こちらの公園!
春の桜や秋の紅葉だけでなく、自然豊かな「芽ぶきの森」を散策する事もできて、季節ごとに違った魅力に出会えそうです。(冬は冬で、木の葉が落ちて水景園の「骨格」が見えるのだとか!)
季節のイベントも色々あったり、広場などでも季節を問わずイベントが開催されていて、賑やかな雰囲気も楽しめます。
さらに近くにはメタセコイア並木や色んなケーキ屋さんなどもあって楽しいです。
来るたびに気分がリフレッシュするこちらの公園。「また何度でも来よう!」と思わせてくれる、とっても素敵なスポットです!
けいはんな記念公園 施設概要
- 住所 京都府相楽郡精華町精華台6-1
- 電話 0774-93-1200
- 開園時間 9:00~17:00
- 入園料 一般 200円/小中学生 100円
※広場など無料区域あり - 駐車料金 普通車 400円/大型車 1,500円
- HP https://keihanna-park.net/
(記事の内容は2021年12月23日時点のものです。)