先月木津川市内でサプライズ花火がありましたが、実はこれ、木津川市商工会青年部の方々の「木津川市 超元気玉 ～元気があれば願いは叶う～」という取り組みだったんです！
「コロナ禍のまちを少しでも元気にしたい！みんなに少しでも上を向いてもらえれば」との思いで実施されているこちらの取り組み。主な内容は次の3つです。
3月21日（日）に実施された打ち上げ花火、3月26日（金）～28日（日）に行われた木津川市役所ライトアップ、4月8日（木）～28日（水）まで市役所で展示中の、子供たちからの「寄せ書き」。
木津川市商工会青年部の方にお話をうかがったところ、こちらの取り組みは「皆の元気を集めてまちを元気にできないか」という思いで昨年5～6月頃に提案されたそうです。
木津川市では2017年以来、天候や新型コロナの影響で花火大会の中止が続いていたため「タイミングとしても今が良いのでは」という事もあり花火を提案。他にも様々な案が出され、その中から3つの内容に決定されました。
「今は何もしないのが無難」という空気が世間に漂う中、「本当に何もしなくて良いのか」「我々事業主が動かずにまちが元気になるわけないだろう」「何のための自分達なんだ」との思いで声を上げ、また「自分達がおそらく長く続くであろうwithコロナ時代の先駆者として、この様なやり方もあるという形を見せられるのでは」と、感染症対策を徹底して実施される事になりました。
実施までには様々な壁があったものの、「地元あっての自分達」という地元愛を持つメンバーがいる中、「せっかく熱いチームなのだから、皆で力を合わせれば絶対に出来る！」と信じてスタート。
また、「安全面を徹底すれば実施可能だという実績をつくる事で、他の団体の方々にも参考にしていただきもっと面白い事がたくさん生まれるのでは」との狙いもありました。
だからこそ、成功させる必要があります。様々な方面から考えて、知恵を絞り、新型コロナ対策専門の委員も設け…飲食店の方や子供たちも含めて出来るだけ幅広い方々に行き渡るようにと様々な事を考慮に入れてチーム分け。イベント会場に人が集中するのを避け、主にHP上にアップした写真や動画などで楽しんでもらえれば、という趣旨で実施されました。
打ち上げ花火は事前告知をせず、シークレットで実施。周囲に言いたい気持ちを抑えて着々と準備を行います。
そして当日。
ど～～～～～～ん！
春の夜空に大きな華が咲きました。約500発が、約10分間。その場に居合わせた人々はその美しさに魅了されました。
市民の方からは「自然と上を向けたわ」「こんな時期にようやってくれたなぁ」など嬉しい声が寄せられます。
イベントの中止が続く中、花火師さんからも「出来て良かった」という声を聞く事ができました。
木津川市役所のライトアップでは「色に意味を込めたい」「皆さんに元気になってほしい」という事で、現在の木津川市である木津、加茂、山城3町の色をそれぞれ取り入れる事になりました。
さらに「今は自由に出歩く事が難しいので」と、春夏秋冬をイメージした色使いで「春～夏～秋～冬」と順番に季節が移りゆく演出を施すなど、様々な工夫がされました。
そして、3つ目の取り組み。「子供たちが皆で一緒に何かをする機会が減っている今、皆が一つになれる事があればきっと楽しんでもらえるのでは」と、市内の小中学生からメッセージを集め、その色紙で花火の絵を描きました。
集まった色紙は2,600枚。子供たちの字で「コロナだけど来年がんばろう！」などと書かれています。
「お父さん、お母さんと話す時間がふえた。コロナだから気付いたことがある。」
特にそんな内容には、「子供たちがこんな文を書いてくれるんだな…」と強く感じ入ったそうです。作業する中で心が揺さぶられ、「色々大変な事もあったけど本当にやれて良かった」と、一番ぐっとくる瞬間だったそう。
「元気になってほしいという思いで始めたけれど、結局一番元気をもらったのは自分達でした。きっとこの絵を見ていただいた大人の方にも元気になってもらえるのではないでしょうか。」そんなお話にこちらも胸が熱くなります。
最後に、今回の取り組み全体を振り返って次のようにお話してくださいました。
「市役所の方などにも柔軟に対応していただいたり、花火師さんからは笑顔をもらったり…そういった事を自分達が一番間近で体験させていただきました。やってみなければ気付かなかった事もありましたし、今の時代だからこそ私達自身が成長させていただいたな、と思っています。」
そんな木津川市商工会青年部の取り組みは「木津川市 超元気玉 ～元気があれば願いは叶う～」のHPで現在も見る事ができます。市役所での絵の展示は4月28日（水）まで行われています。
