3月8日、朝日焼松露会月釜で素晴らしいひとときを過ごしてきました!【京都府宇治市】

2026年3月8日(日)、朝日焼松露会月釜(会場:京都府宇治市宇治山田10 華松庵)におじゃましました!
朝日焼松露会月釜の画像

 

長い歴史があり、遠州七窯のひとつに数えられる宇治の窯元 朝日焼。

こちらの月釜はそんな朝日焼の後援会「松露会」が運営されている茶会で、月の第二日曜日にひらかれています。

朝日焼松露会月釜の画像2先生は月によって異なり、この日は裏千家の鈴木宗那先生。魅力あふれる方でした!

※次回の4月12日(日)は裏千家 桑山宗雄先生です。

こちらの月釜はすごく人気があるようで、この日も大勢の方々の姿が。

朝日焼松露会月釜の画像3待合には「春風吹又生」というお軸がかかっていました。

春の風を感じて、「待合からすでに特別な時間が始まっているんだなあ」と嬉しくなります!

そしていよいよお茶室へ。

朝日焼松露会月釜の画像4贅沢な時間を周りの方々と共有できる幸せな空間。

この日のお軸は足立泰道和尚による「桃花千年春」でした。

千年変わらず、春になると桃の花が咲く。

悟りの境地もずっと変わらず、ただ当たり前にそこにあり続ける―。

そんな意味だと教えていただき、早くも奥深い世界に引き込まれます。

朝日焼松露会月釜の画像そしてこの日の花入は、「朝日」の銘を持つものでした!

そこから顔を出すのは源氏車椿の花!

桃や桜の花も可愛らしくて、思わずにっこり。

朝日焼松露会月釜の画像6お菓子は青のりを使用したうぐいす餅でした。

口にした瞬間に磯の香りがふわりと広がって、なんとも幸せ。

朝日焼松露会月釜の画像7そして、こちらの茶盌は朝日焼。

やわらかな表情に包まれて、美しく点てられた抹茶が映えます!

使用されていた抹茶は「青仁乃白」(福寿園)。

香り高く気品を感じる味わいに、心の底から癒されました。

朝日焼松露会月釜の画像こちらの蛤卓には、はまぐりに合わせて水のイメージにぴったりな水玉文の水指が。

「こちらはもしかして?」と思っていたら…

朝日焼 当主でいらっしゃる十六世 松林豊斎氏によるものでした!

そして風炉先(小さい屏風)にも水のある風景が。

「浜辺の温かなお水の中で、はまぐりから気泡がふわふわと上がっていくような点前になると良いな、との想いを込めて」と先生。

なんて、なんて素敵な表現!

実は待合のお軸の説明があったときも、「皆様が春風に運ばれるようにお席の方にいらして下されば良いな、と」なんてお話しされていて、密かに心を奪われていました。

朝日焼松露会月釜の画像9そしてこちらの写真の奥から2番目も、当代 松林豊斎氏による茶盌。

朝日焼の登り窯の、記念すべき100回目の焼成で焼かれたもので、左馬の印が押されています。

一番最初の焼成の際にも左馬の印が押されたということで、100回目の焼成では “もう一度初心に戻って、新たなスタートを” との想いを込めて押されたそうですよ!

朝日焼松露会月釜の画像11そしてその際、なんと当時の大宗匠(裏千家 前家元 鵬雲斎宗匠)がちょうど百歳でいらっしゃり、箱書を書かれたということです!(写真左から3番目)

それから、星野友幸氏による作品「糖衣」も並べられました。(2つ上の写真 手前から2番目)

星野友幸氏は当代 松林豊斎氏と学校の同期でいらっしゃり、当時はお互いに刺激しあって作陶されていたのだとか!

そんな、さまざまなストーリーが一つひとつ心に刻まれていく貴重な時間。

ほかにも随所にそれぞれの意味や想いが込められていて、茶道の素晴らしさに大きく心を動かされました。

そして帰り道、移りゆく季節とこの場に居合わせた方々、用意していただいたお茶やお菓子、道具やお花など、すべてがそろうことはもう二度とないのだと気づき…儚さとともに、一期一会の出逢いへの感謝が込み上げてきました。

なんだか見上げた空や風の冷たさがいつもより鮮やかに感じられて、「形に残らないからこそ、今日のような体験を大切に温めていきたいなあ」なんて思ったり。

皆さんもぜひ、こちらの月釜で素敵な体験をされてみてはいかがでしょうか?

取材協力:朝日焼