2026年1月21日(水)~2月5日(木)、「JICA関西」が「国立大学法人 和歌山大学」(※1)の協力のもと、西バルカン諸国6か国(※2)から観光推進を担う行政官(※3)を日本へ招き、持続可能な観光開発についての研修を行われました。
※1 今回の研修実施団体
※2 セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、アルバニア、北マケドニア、モンテネグロ、コソボ
※3 大臣顧問・部局長など各2名/合計12名
2月2日(月)には京都府宇治市を訪問!
研修員の方々は講義を受けられたり、観光における現場視察を行われました。
「観光資源の活用について」をテーマとした講義では、松田 敏幸氏(宇治市観光協会観光振興アドバイザー・和歌山大学大学院観光学研究科特任教授)が「コンセプトと個別の取り組みの関係」についてお話しされました。
また、沢木 万理子氏(宇治市観光協会事務局係長・ 宇治川の鵜飼鵜匠)は同テーマで「オンリーワン素材の活用」についてお話しされました。
さらに、多田 重光氏(一般社団法人京都山城地域振興社事業部長)は「広域DMOと市町村連携、オーバーツーリズムの現状と今後」をテーマに講義を行われました。
皆さんメモを取るなど真剣な様子!
そして午後の視察では、宇治橋~平等院表参道~平等院へ。
市営茶室対鳳庵での抹茶席体験も!
さらに和束町へも足を伸ばし、石寺の茶畑を訪れられました。
研修生コメント
- 講義では、ひとつの独自の地域資源が、適切に管理されることで文化的な魅力であり、同時に持続可能な観光商品にもなり得ることが、非常に具体的に示されていた。平等院の見学、茶道体験、和束町の茶畑訪問と組み合わせることで、文化・自然・地域の生業が、DMOの調整によってどのようにつながっているのかが明確に理解できた一日だった。
- 宇治市観光協会でのセッションでは、地域の文化資源、自然資源、無形文化資源がどのように特定され、保全され、一貫した観光商品へと転換されていくのか、その体系的な概要が示された。茶文化や川に関わる文化遺産といった明確なテーマ性が、持続可能なデスティネーション・ブランディングの基盤としてどのように機能しているのかが、分かりやすく提示された。
- 宇治が大量観光に依存するのではなく、地域固有の独自資源を活用してきたという説明が非常に有益であった。
- 興味深い研修だった。宇治川の鵜飼についての話が印象的だった。古い伝統がどのように保存され、観光向けに応用され、さらに観光協会・研究者・地域コミュニティの協力によって研究や試行を重ねながら発展してきたのかを知ることができた。
- 講義の中で特に印象に残ったのは、比較対象として北マケドニアが挙げられた点だ。同国の高い本物性や独自の文化資源が示されたことで、小規模で体験型の観光が持つ国際的な価値が明確になった。この比較は、保存状態の良い伝統や強い地域アイデンティティを持つ観光地が、それらを適切に解釈し伝えることによって、競争力を高められるという重要な示唆を与えていた。
