宇治川の鵜飼が行われる京都府宇治市では、7年前に日本初となるウミウの人工ふ化に成功!そして現在、綱に頼らず鵜飼を行う「放ち鵜飼」のトレーニングが行われているところです!
人工ふ化で生まれた「うみうのウッティー」たちは、現在11羽。人の手で育てられているため鵜匠さん(鵜飼で鵜をあやつる方)を親だと思っていて、「ウッティー」と呼ぶと戻ってきたりします。可愛いですね!人工ふ化でウミウが育っているのは、現在も日本で宇治だけだそうです。
さて、従来の鵜飼ではこのようにウミウを引き寄せるための綱が付いています。
そしてこちらは、12月13日(月)に「お茶と宇治のまち歴史公園」の池で行われたトレーニングの様子。
鵜飼を行うため首元が適度な緩さに縛られていますが、引き寄せるための綱は外されているのが分かります。時折「ウッティー」と呼び掛けながら、トレーニングが行われました。
通常は宇治川で夜に行われる鵜飼ですが、放ち鵜飼は池で日中に行われます。ウミウは環境の変化などに敏感な鳥だそうですが、ウッティーたちは新しい池に慣れてきているそうですよ!
池は浅いので、ウッティーたちが水中をいきいきと泳ぐ姿もよく見えました。
トレーニングが始まると地元の方なども興味深く見学されていて、宇治にお住まいのご夫婦は「(ウミウは)賢いんですね」などとお話して下さいました。放ち鵜飼が本格始動したら、ぜひ見てみたいとの事でしたよ!
ところで、トレーニングに参加しているウミウたちの中には、7年前に誕生したウッティー(1世)や、1世の卵からかえったヒナたち(ウッティー2世)の姿もありました。
こちらは2019年7月に撮影した2世たち。この頃は誕生してまだ1か月ほどでした。3か月ほどで大人と同じような体つきになるそうで、今回のトレーニングではすでにお母さんと見分けがつかないほど成長してました!
さて、そんな放ち鵜飼ですが、20年前までは島根県で行われていたものの、現在は日本で途絶えてしまっているそうです。
そんな中、宇治では今年8月からトレーニングが始まり、現在は来シーズンの船の活用も視野に入れて進められています。このまま予定どおりにいけば来春から本格始動し、放ち鵜飼の技法復活となりそうです!