今回訪れたのは、(現在)京都府最南端の清酒製造蔵となっている「城陽酒造」(京都府城陽市奈島久保野)です!
創業1895年。
2025年で130年!
そんな、山城地域唯一の酒蔵。
本物を味わえるとあって、海外からもお客さんが訪れたり、日本酒ファンの方々からも愛されているんですよ!
12月に訪れたのですが、この時期は定休日でも「新酒を下さい」と来られる方があまりにも多いため、12月は毎日営業(大晦日以外)されているのだとか。
この日も次々とお客さんが来られていました!
お正月の時期にも嬉しいですよね~!
人気の限定量り売りは、醸造元のお店ならでは。
お酒の内容は月によって替わるそうで、訪れたタイミングでは「純米大吟醸 生原酒」(京都府産「五百万石」100%使用)が頂けました!
上の写真は500ml(2,530円 税込)、ほかにも例えば1800mlだと7,260円(税込)などとなっていました。
加水調整も熱殺菌もされていない、搾りたての生原酒。
実際に頂いてみると…
「!!!」
美味しすぎて、一瞬言葉を失いました。
繊細な味と香りが絡まり合って、広がって…
透明感があふれ出して、スーッと入っていく感じ。
まるで光り輝くダイヤモンドを液体にして飲み込んだような、驚きと衝撃の体験でした!
この時期、こちらのお店ならではのお味。
(もしも今回飲み逃しても、ぜひまた次のシーズンに楽しんで下さいね!)
島本稔大社長によると、こちらのお酒はお米の精米歩合が40%と、半分以上を削ってお酒にされているそうです。
お米は外側にたんぱく質が、内側の白い部分にでんぷん質が多く含まれていて、削れば削るほど雑味の少ない綺麗な味になるのだとか。
「城陽酒造」のお酒の中には、何と精米歩合30%のものもあるんですよ!
(ちなみにお米の削られた部分は、最近では米粉などにもなるみたい!)
美味しさの秘密はお水にもあります。
地図を見せて頂いたところ、この辺りがお水に恵まれた地域だということがよく分かりました!
そして、砂と砂利で出来たような地質になっているため水が下へ、下へと染み込んでいき、粘土層のような部分もかなり深い所にしか無いので、天然のろ過機のようになっているのだとか!
そのため超軟水の、とても綺麗なお水が取れるということです。
この辺りのお店や工場では美味しいお水を活用して豆腐や湯葉、こんにゃく、清涼飲料水などを作られていることなどをお聞きして、「あ、本当だ!」「なるほど!」と楽しかったです。
…ということで、「城陽酒造」では地下約100メートルから木津川の伏流水を汲み上げておられます。
それにしても、1杯のお酒から膨らむ想像!
地下にそんな壮大な世界が広がっていたなんて…
地形や地質が私たちの生活にも関係していただなんて…
土地のことを知れば知るほど、さらに興味がわいてくる~!
社長のお話は本当に面白くて、ほかにも色んなことを教えて頂きました。
たとえば地域特産の梅、「城州白」について。
「城州」は「山城国」を意味し、「城州白」は土地の名前が付けられるほど、この場所ならではの品種として昔から重宝されてきたようです。
古くは鎌倉時代に歌に詠まれた、とも言われているそうですよ!
香り高い、青谷梅林の「城州白」。
「城陽酒造」ではその特長を活かした梅酒もつくられています!
上の写真の左側に並んでいるのは、その名も「城州」。アルコール度数12度と飲みやすく、甘口に仕上げられているそうです。
右側のピンク色のラベルは「城州 Premium」。原酒に近く、アルコール度数は20度です。
そして地域の名産品を掛け合わせた「城州 宇治抹茶梅酒」!
宇治抹茶をふんだんに使用されているので、美味しいお抹茶の味わいもしっかり楽しめるのだとか。
度数も12度と飲みやすく、夏場などはロックで飲むのも良いのでは、とのことでした。
それから、「城州 Premium」を使った「梅酒ぼんぼん」(460円 税込)もありましたよ!
こういうのってチョコレートの中にお酒を注入するものだと思っていたのですが、お酒を糖で包んでチョコレートでコーティングするような、昔ながらのウイスキーボンボンの製法で作られているそうです。
頂いてみると…
「あ、本当。全然ちがう!」
軽快なシャリッとした食感が楽しめて、その中から香り豊かな梅酒があふれ出します。
長期熟成されたお酒の味わい…
どこかレトロな雰囲気もあいまって、「美味しいだけじゃない特別なお菓子」という感じがしました!
ほかにもこの時期ならではの酒粕(※)など、まだまだ色々ある宝の山のような「城陽酒造」。
※写真はとっても美味しい「純米大吟醸 酒粕」(税込 702円/500g)!
「楽しかったな~」と外へ出ると…
こんな光景も見られましたよ!
(いつでも見られるとは限りません。)
ちなみに左手前の建物は、創業当初からある「城陽酒造」の酒蔵です!
城陽酒造 店舗情報
住所 京都府城陽市奈島久保野34-1
営業時間
・平日 8:30~17:30
・土曜日 9:00~17:00
定休日 基本は日・祝
(12月は日曜日も営業)
※12月31日(日)~1月4日(木)はお休み
駐車場 有
※営業時間・定休日・商品ラインナップなど、最新情報はお店でご確認ください。
Instagram https://www.instagram.com/joyo_shuzo/
(店舗情報は2023年12月21日時点のものです。)