2021年7月16日(金)、京都府立宇治公園 中の島(京都府宇治市)で夏の風物詩「宇治川の鵜飼」の川開きが行われました。
開催予定は7月1日(木)からとなっていましたが、天候不順、宇治川の流量増加のため開始日が延期になっていました。
昨年は新型コロナの影響で行われず、公開トレーニングのみを実施。川開きは2年ぶりの実施となりました。
18時頃、宇治市観光センターで宇治神社による安全祈願などが行われました。
鵜匠(鵜をあやつる方)の沢木 万里子さんによると、宇治川の鵜飼では鮎以外にも様々な魚がとれるそうです。
色んな魚を食べる鵜たち。でも唯一、うなぎだけは長くてニョロニョロしているので飲み込めないそうです。「鵜が難儀する」ことから「うなぎ」という名が付いた、と言われているそうですよ!
…そしていよいよ、鵜飼の時間!時折り「ほ~」と鵜に声掛けを行ったり、どんどんどん、と船を叩いたり。
声掛けは鵜の鳴き声を真似ていると言われているそうです。
また、船を叩くのは鵜をやる気にさせる為だと言われていて、岩場の魚を驚かせて出て来させ、見つけやすくするという意味合いもあるようです。
この日の6羽の中には「うみうのウッティー (※)」2羽の姿も。
※日本で初めて人工ふ化により誕生した鵜で、現在宇治で11羽に増えている。名前は皆「うみうのウッティー」。
卵から育てた「うみうのウッティー」はとても人に慣れているそうで、ゆくゆくは綱を付けない放ち鵜飼に挑戦する予定だそうです!
鵜匠の方々によると、今日の鵜たちのコンディションは良く、「うみうのウッティー」の調子も良かったとのこと。
沢木さんは2年ぶりの実施となった事について「今年再開しなければ来年不安な部分もあっただろうと、今日改めて実感しました」とお話されました。また、「府県をまたぐ移動が難しい中、近隣の方に見ていただいて地元の良さを知っていただければ」「コロナ禍で鵜飼が少しでも明るい話題になれば」とおっしゃっていました。
同じく鵜匠の江﨑さんは「新型コロナや川の水量といったどうしようもない事もあるけれど、自分たちの努力で出来ることもある。やりたいという気持ちをしっかり持って続けていく事が大切」「伝統を守るのはもちろん、放ち鵜飼など新たなチャレンジもしていきたい」などとお話されました。
宇治川の鵜飼(2021年) 開催概要
- 開催期間 9月30日(木)まで
- 営業時間
<8月31日(火)まで>
受付17:00/乗船 18:30/出船 19:00/鵜飼終了 20:00頃
<9月1日(水)〜9月30日(木)>
受付17:00/乗船 18:00/出船 18:30/鵜飼終了 19:30頃 - 開催場所 京都府立宇治公園 中の島 喜撰橋畔(宇治橋上流 塔の島)
- 観覧船料金(乗合船/1人あたり) 大人 2,000円/小学生 1,000円(税込)