京田辺市の新たな特産品に。物語を紡ぐクラフトビール「KYOTANA BEER」。ゴールデンメロン使用、遊休農地解消にも期待

2023年5月14日(日)、国指定重要文化財「澤井家住宅」(京都府京田辺市大住岡村)で、完成したばかりの京田辺産クラフトビール「KYOTANA BEER」の試飲会が開催されました!(澤井家住宅)

 

会場には多くの人が来場し、報道陣も集まりました。

井川氏の画像注目が集まる中、「京都ゴールデンメロン倶楽部」代表の井川直大氏からご挨拶がありました。

「KYOTANA BEER」づくりを手掛けてこられた中での思いやこれまでの経緯、今後についてなどのお話があり、皆さん興味深く聞き入っておられる様子でした。

京田辺市長の画像続いて上村市長から祝辞が述べられました。

「ふるさと納税の返礼品にもなれば」とのくだりでは、会場から拍手が沸き起こる一幕もありました!

岡本和雄氏の画像「京田辺農福観地域づくり協議会」会長の岡本和雄氏からの経過報告では、皆さん手元の資料を見ながら熱心に耳を傾けておられました。

乾杯の画像そして、「摂南大学」農学部長の久保康之氏の音頭で乾杯!

皆さん「KYOTANA BEER」を初めて味わって、「美味しいね」と感想を言い合う和やかな時間となりました。

「KYOTANA BEER」の画像「KYOTANA BEER」は京田辺市で約3年の年月をかけて開発されました。

京田辺農福観地域づくり協議会で「京田辺市のえびいもスープと共にまちの魅力を発信するものとしてクラフトビールを造ってはどうか」と案が出たのが発端で、「まちの新たな特産品にしたい」「大麦やホップを栽培することで、遊休農地の解消にもつながれば」などの思いが込められています。

そんな中、まちの歴史を調べてみると興味深い事実が浮かび上がってきたそうです。

 

それが「ゴールデンメロン」という品種の大麦。

なんと明治時代、京田辺市で農業を営んでいた田宮龍太郎氏がゴールデンメロンの栽培方法を開発されたところから京都でのビール大麦栽培が始まり、やがて一大産業に発展したというのです。(まるで映画になりそうなお話!)

そこでゴールデンメロンを使ったビールを造ることが決定し、2020年11月、100粒の種をまくところからスタート。

プロジェクトには摂南大学の先生・学生、市民など多くの方々が参加され、2022年5月にはなんと37kgもの収量を得ることに成功されました!

ビールの画像そしていよいよお披露目・試飲会を開催されることになり、会場には300本の「KYOTANA BEER」が並びました。

実際に頂いてみると、味は力強く飲みごたえがあって、どこか歴史ロマンを感じる古風な味わい。歴史のダイナミズムを感じながら、令和の時代にも様々な人が関わり未来へと飛躍する「新たな物語をも紡ぐクラフトビール」が誕生したのだと実感しました。

また農・福・観・学での取組、遊休農地解消という側面もあり、市町村の課題解決のヒントも与えてくれそうなアプローチ、そして今後の展開など、この1本に秘められた様々な可能性に心躍る体験となりました!