鴻ノ巣山の散策道にある「花しょうぶ池」(京都府城陽市寺田宮ノ谷)の花しょうぶが今年も開花しています。
「鴻ノ巣山を守る会」会長の梅川甚三郎さんによると、こちらの池はもともと山背古道(やましろこどう)とともに城陽市によって整備され、当初はこの場所で「花しょうぶまつり」が開催されていたそうです。
ところがその後、イベント会場が城陽市観音堂「花の小径」周辺に移ったため手入れが不十分になってしまい花が咲かなくなってしまいました。
そこで「鴻ノ巣山を守る会」が市に呼び掛け、いよいよ2018年10月に城陽市商工観光課主催で京都府立城陽高等学校のボランティア部などの皆さんとともに植え替えを行う事に!
城陽高校美術部によるPR看板も設置され、市は(看板にも描かれている)木製通路を改修。2019年は植え替え直後で花はあまり咲きませんでしたが、2020年には開花して約30年ぶりの復活を遂げました!
花しょうぶは現在500株弱あり、今年2021年は昨年の2倍ほど咲く見込みだそうです。5月下旬に咲き始めて今はまだつぼみも多いですが、6月10日頃にはピークを迎えるのでは、とのこと。
梅川会長は子供の頃から遊んでいた山が傷んでしまい、また水度神社の御山でもある鴻ノ巣山を氏子としても「何とかしたい」と、現在もボランティアで様々な活動をされています。地域の方には「ご苦労さん」「きれいにしてもろて…」など声を掛けてもらう事もあるそうで、「やっぱり喜びの声をいただくと励みになります」と優しい笑顔でお話して下さいました。
そんな努力の甲斐あって、以前はこちらを訪れる方々は決まっていたそうですが、最近は普段見かけない顔ぶれの方も増えてきたそうです。コロナ禍においては、家に閉じこもっていた方も3密を避けられるとあって外に出て来て喜ばれているのだとか。
花しょうぶは何年か経つと葉が増えすぎて花が咲きにくくなってしまうため、今後再び株分けをする必要があるそうです。一度植え替えて終わりではありません。花しょうぶの美しさは人の手によって支えられているんですね!
ちなみに…「花しょうぶ池」のある散策道へは水度神社の境内からも行くこともできるのですが、神社のしめ縄も「鴻ノ巣山を守る会」の方々が作っておられます。最近では、新型コロナの心配がない時は城陽高校の皆さんと一緒に作っておられるんですよ!