2023年8月31日(木)、世界遺産「平等院」(京都府宇治市宇治)で記者発表が行われ、現在推察される鳳凰堂の創建時の姿や新たに発見された驚きの内容が、報道陣に公開されました。
平等院では鳳凰堂建立970年に合わせて、創建当初の姿について改めて検証。
発掘から約30年間に渡って行われてきた調査をもう1度見直し、これまで素通りされていた資料も踏まえて再検証されたそうです。
その結果は、何とこれまでの想定を大きくくつがえす可能性が高いということ!
(現在の鳳凰堂)
たとえば屋根の大棟(建物中央)は現在より30センチほど低かったことや、現在瓦ぶきになっている翼廊・中堂裳階は板ぶきであったこと、正面の灯籠は金銅であったことなどなど…様々なことが現在の様子と異なると推察されています。
(創建当初のイメージ図/画像提供:平等院)
鳳凰堂といえば10円玉などに描かれていたり、教科書に載っていたり…と姿かたちが広く知られているので、多くの人にとってイメージが変わることになるかもしれませんね。
(画像提供:平等院)
現在のすべて瓦ぶきの姿も重厚感があって素敵だし、現代の私たちからすると見慣れた姿になっていますが、創建時の姿を想像すると…全体としての美しさがより際立っているようで、また素晴らしい!
当時鳳凰堂を眺めていた人々の感情に少し近づけた気がして、嬉しくなったりもします。(それと同時に、昔の人々の感性の高さに圧倒されます!)
見れば見るほど惹かれる美しさ。
茶道、華道、書道のように、まさに「日本の心、ここにあり!」といった印象で、気付けばしばらく見惚れていました…。